不動産を売却したらいくら手元に残るの?

取引に関する知識

お客様からの質問をネタにします。

先日、お客様から「いくら手元に残るんだろう?ローンの残債はちゃんと返せるかな?」と質問がありました。せっかく貴重な財産を売却しても手元に残るお金が少なく、引っ越し後に苦しい思いをするかもしれません。あらかじめ確認しておくことは重要ですね。計算式は下記のとおり。

「売買代金 - 諸費用 = 手元に残るお金」

と単純ですが、諸費用がブラックボックス化していますよね。一般的に諸費用は

・仲介手数料

・登記費用(登録免許税、司法書士報酬)

・税金(印紙税、所得税&住民税)

・その他(測量費用、書類準備費用(公課証明、印鑑証明など))

あと引っ越し費用も入れておいた方が無難かもしれません。詳細を見ていきましょう。

1.仲介手数料

2.登記費用(売買の場合)

・抵当権抹消登記(売主負担)

登録免許税・・・件数×1,000円

司法書士への報酬・・・0.5~1.5万円

・所有権移転登記(主に買主負担(参考))

登録免許税

土地 固定資産税評価額の20/1,000(平成31年3月31日までは15/2,000)

建物 固定資産税評価額の20/1,000

司法書士への報酬・・・3~5万円

参考サイト:登録免許税の税額票(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7191.htm)

3.税金

・印紙税

平成32年3月31日までは軽減税率が適応されます。

参考サイト:不動産売買契約書の印紙税の軽減措置(https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/inshi/08/10.htm)

・所得税&住民税

「譲渡価額 - (取得費+譲渡費用) = 課税譲渡所得金額」

の計算式で譲渡益がある場合は下表の税率となります。特例措置については参考サイトをご覧ください。

上記に併せて所得税の2.1%が復興勢として上乗せされる。

参考サイト:土地や建物を売ったとき(https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/05_2.htm)

4.計算例

設定条件:土地1筆・建物1棟、抵当権設定アリ、取得費3,500万円、2年所有

売却価格:4,000万円とすると、

・仲介手数料

・・・(4,000万円 × 3% + 6万円) × 1.08 = 136.08万円(税込)

・登記費用(抵当権抹消の登録免許税、司法書士報酬)

・・・2件 × 2,000円 + 1万円 = 1.4万円

・印紙税

・・・1万円

・所得税&住民税

・・・課税譲渡所得金額 = 4,000万円 - (3,500万円 + 136.08万円 + 1万円) = 362.92万円

所得税は362.92万円 × 30% ≒ 108.87万円

住民税は362.92万円 × 9% ≒ 32.66万円

復興税は108.87万円 × 2.1% ≒ 2.28万円

所得税&住民税の合計額は143.81万円

よって手元に残るお金は

4,000万円 - (① + ② + ③ + ④) ≒ 3717万円

税額が143万円と大きいので、短期で売買する場合は手元に残るお金がかなり減りますね。特例控除や長期譲渡所得を適用すれば手元に残るお金はだいぶ変わってきそうです。

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